mukokyularser 睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のレーザー治療

本格治療が日帰り・短時間で受けられます

健康保険が適用されるレーザー手術により、睡眠中の無呼吸やいびきを軽減します。局所麻酔による約10〜15分の短時間手術で、痛みや出血が少なく、日帰りでの治療が可能です。

こんな症状はありませんか?

以下のような症状がある方は、無呼吸の可能性があります。

  • 寝ている間に大きないびきをかく
  • 呼吸が止まっていると指摘された
  • 朝起きても疲れが取れない
  • 日中の眠気や頭痛、集中力の低下
  • 睡眠時無呼吸症候群と診断された、またはその疑いがある

無呼吸チェック

次の項目に当てはまる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

  • 睡眠時間は足りているのに日中に眠くなる
  • 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された
  • 集中力や意欲が低下している
  • 朝起きたときに頭が重い、頭痛がある

※一つでも当てはまる方は、早めに医師の診察を受けましょう。

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が何度も止まることで、脳や体に十分な酸素が行き届かなくなる病気です。代表的な症状としては、大きないびきや日中の強い眠気、起床時の頭痛や倦怠感などが挙げられます。

呼吸の停止によって体内が慢性的な酸素不足に陥ると、自律神経のバランスが乱れ、血圧や脈拍の変動が起こるほか、深い睡眠が妨げられるため、脳や心臓など全身への負担が蓄積されていきます。

さらに、SASは単なる睡眠の問題にとどまらず、命にかかわる深刻な病気とも深く関係しています。

関係が深い疾患

  • 高血圧・動脈硬化などの生活習慣病
  • 心筋梗塞や脳卒中などの突然死リスク
  • 精神不安定、うつ、性機能低下
  • 子どもの発育障害

レーザー治療とは?

口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の粘膜をレーザーで切除し、空気の通り道を広げる治療です。いびきや無呼吸の原因となる振動部位を取り除くことで、症状の改善をめざします。

この治療法は、いびきの軽減だけでなく、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSA)の改善にも効果が期待できます。気道を物理的に広げることで、睡眠中の呼吸の停止回数が減少し、睡眠の質が向上するケースがあります。ただし、すべてのタイプの無呼吸に適応できるわけではないため、事前の検査と医師の診断が重要です。

特徴

  • 健康保険が適用され、3割負担で受けられる
  • 約10〜15分の短時間施術
  • 局所麻酔で痛みや出血を軽減
  • 日帰り治療が可能
  • 翌日からの仕事復帰も検討可能(職種により異なる)

治療の流れ

STEP1|初診・検査

問診や内視鏡検査を行い、無呼吸の原因や状態を詳しく調べます。

STEP2|レーザー治療

局所麻酔を施し、レーザーで粘膜を切除。施術時間は約10〜15分。痛みや出血を抑えた安全な手術です。

STEP3|術後の経過観察

術後1〜2週間は炎症が起こります。この期間中に2回の診察を行い、経過を確認します。

STEP4|症状の改善

術後2週間ほどで腫れが引き、いびきや無呼吸の症状が改善していきます。効果には個人差があります。

治療を受ける方へ|注意点

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治療当日の注意事項

レーザー治療を安全に行うために、以下の点に十分ご注意ください。

服用しているお薬について

  • 初診後から手術日までの間に、服薬内容に変更があった場合は、必ず当院へご連絡ください。
    一部のお薬は手術を受けられない場合があります。また、術後に処方される薬との飲み合わせによって、体調に影響を及ぼすこともあります。
  • 以下の条件に当てはまる場合は、当日の手術は実施できません。
    • 解熱鎮痛剤(バファリン・イブなど)を直近1週間以内に服用した場合
    • ワクチンを1週間以内に接種した場合
    • サプリメント・プロテイン・健康食品など成分が不明なものを摂取している場合
    • 当日、体調不良(発熱・喉の炎症など)が確認された場合

血液検査の有効期限は、採血日から3ヶ月以内です。過ぎている場合は再検査が必要です。

食事・水分について

  • 手術当日は、食事は5時間前まで、水分(お茶・水)は2時間前までに済ませてください。
    喉の麻酔により嚥下反射(吐き気)が鈍くなり、嘔吐のおそれがあります。安全のため、厳守をお願いいたします。

その他の注意事項

  • 扁桃腺の腫れや、のどの赤みが強い場合は、手術を延期することがあります。体調に異変を感じたら、できるだけ早めに当院までご連絡ください。
  • 手術当日は、局所麻酔の影響がしばらく残るため、以下のような乗り物の運転での来院はご遠慮ください。
    • 自動車
    • バイク
    • 自転車

万一、患者様ご本人が運転して来院された場合、当日の手術は中止となります。

ケロイド体質の方へ

  • 傷あとが盛り上がるケロイド体質の方は、術後の経過に影響が出る可能性があります。
    → 必ず手術前に医師へご申告ください。

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手術後の注意事項(術後2週間の過ごし方)

出血を防ぐために
  • うがいは控える(軽くゆすぐ程度はOK)
  • 洗口液(モンダミン・リステリンなど)は使用禁止
  • 喫煙・飲酒は禁止
  • 運動(ウォーキング・ゴルフ含む)は控える
  • サウナ・マッサージ・岩盤浴も禁止
入浴・清潔ケア
  • 当日:シャワーのみ可(短時間)
  • 翌日以降:入浴OK(長時間入浴はNG)
  • 歯磨きは当日から可(喉を使ったうがいは控える)
お仕事について
  • 翌日から出勤可(体調と相談の上)
  • 大声を出す・長時間話す仕事は控える
  • 重労働・発汗を伴う作業もできるだけ避ける
喉のケア
  • 水分をこまめにとる
  • 寝るときは加湿器や濡れマスクを使用
  • 朝、喉の乾燥による痛みが出ることもある
その他
  • 大切な予定(旅行・会食・出張など)は2週間以内に入れない

手術後にみられることのある症状

  • 軟口蓋(のどちんこ)周辺を切除するため、手術直後から喉に違和感が出る
    • 舌に何かが乗っているような感覚
    • カプセルが喉に引っかかっているような感覚
  • 飲食時に誤嚥(飲み物や食べ物が気管に入る)が起こりやすくなることがある
  • 喉の形状や切除範囲により、以下のような症状が出ることがある
    • 声が鼻に抜ける感じがする
    • 飲み物が鼻に回ることがある

※ 上記の症状は手術後2ヶ月~半年ほどで徐々に軽快します(※個人差あり)

喉の変化について(術後の経過)

  • 手術後約1時間で麻酔が切れてきます
    → 処方されたお薬を必ず1回分服用してください(食事をしていなくても服用可)
  • 麻酔が切れると、以下のような痛みや違和感が出てきます
    • 唾液を飲み込むときの痛み
    • 安静時にも感じる喉の疼痛
  • 手術による切除は火傷に近い状態のため、以下の変化がみられます
    • 2〜3日間:喉の腫れにより一時的にいびきが大きくなることがあります
    • 約1週間後:傷口が白くふやけた状態(かさぶた)になりますが、 これは正常な治癒過程であり、徐々に改善していきます

術後の痛みについて

  • 術後2週間ほど、強い痛みが続くことがあります
  • 痛みの程度や期間には個人差があります
  • とくに痛みを感じやすい場面
    • 唾液を飲み込むとき
    • 喉が乾燥しているとき

術後の食事について

  • 術後2週間は喉への刺激を避ける食事が重要です。以下のようなものは控えてください。
    • 辛いもの(カレー・香辛料)
    • 固いもの(パン・揚げ物など)
    • 熱すぎる or 冷たすぎるもの
    • 味の濃いもの(醤油・ソース類)

柔らかく・ぬるく・味が薄いものを中心にとりましょう。

食べやすく、痛みが少ないもの(おすすめ)

  • うどん(やわらかめ)
  • おかゆ
  • プリン
  • ヨーグルト/ゼリー
  • 豆腐
  • 常温の水や白湯

ストローの使用も効果的です。 飲み物が鼻に逆流するのを防ぎます。

出血した場合の対処について

手術ではレーザーを使用し、出血を抑えながら安全に処置を行っています。ただし、術後の過ごし方によっては、まれに傷口から出血することがあります。

鮮血が出ている場合(明らかな出血)

  • ポタポタと血が垂れる
  • 口に血が溜まる
  • 洗面所で明らかな赤い出血が確認される

このような場合は、止血処置が必要になる可能性があります。
▶ 必ず当院にご連絡ください。

当院が休診日・夜間の場合

以下の対応をお願いいたします

  • お渡ししている診療情報提供書を持参のうえ大学病院・総合病院などの救急外来を受診

受診後は、
▶ 必ず当院にもご連絡をお願いいたします。

問題のない出血の例

以下のような場合は経過の一部として問題ありません。

  • 唾液に血がうっすら混じっている
  • うがい後の水に少量の血がにじむ程度

この程度であれば、経過観察で問題ありません。ご心配な場合は遠慮なくご相談ください。

その他の注意事項

手術後の回復をスムーズに進めるために、以下の点にもご注意ください。

お薬について

  • 手術後に処方されるお薬は、主に以下の内容です。
    • 抗生物質(感染予防)
    • 痛み止め(鎮痛剤)
    • 胃薬(副作用予防)

▶ すべて指示通りに服用してください。
食事がとれていなくても服用して問題ありません。

治療費(保険適用)

項目 自己負担額(3割の場合)
初診料 約3,000〜12,000円
手術料 約31,000円
再診料 約1,000〜2,000円

※薬代は別途。保険証をご持参ください。現金のみのお支払いとなります。