column コラム

子どものいびき・睡眠時無呼吸症候群には要注意

2025.08.25

小児耳鼻咽喉科|お子さまの「気になる症状」に丁寧に寄り添う診療を

小さなお子さまは、自分の体の不調をうまく伝えることが難しく、周囲が気づかないまま症状が進行してしまうこともあります。
鼻水が長引く、耳を触る、声がかすれる、そんな日常のサインが、実は耳・鼻・のどの病気の始まりかもしれません。

当院の小児耳鼻咽喉科では、こうした見逃されがちな症状を丁寧に診察し、必要に応じた治療や専門医療機関への紹介を行っています。

よくあるご相談内容

以下のような症状で来院されるお子さまが多くいらっしゃいます。

  • 耳を痛がる、頻繁に触る
  • 聞こえにくそうにしている
  • 鼻水や鼻づまりが長引く
  • 咳やのどの違和感が続く
  • 声がかすれる、しゃがれる
  • 夜間のいびきや口呼吸がある
  • 日中の集中力が続かない
  • アレルギー性鼻炎・花粉症のような症状がある

子どものいびきがもたらす影響について

お子さまのいびきは単なる音の問題ではなく、成長や健康にさまざまな影響を及ぼすことがあります。

集中力の低下

睡眠中のいびきや呼吸の乱れは、深い睡眠を妨げ、脳の休息が不十分になります。その結果、日中に強い眠気や集中力の低下が見られ、学業や社会性の発達に支障をきたすことがあります。

胸郭の変形(漏斗胸・鳩胸)

扁桃腺やアデノイドの腫大により、狭い気道での呼吸を長期間続けると、柔らかい胸郭が内側にへこむ「漏斗胸」や、逆に突出する「鳩胸」になることがあります。こうした変形は、姿勢の悪化や見た目の悩みの原因になるほか、胸部の違和感を訴えるケースもあります。

成長障害

成長ホルモンは、眠り始めの深い睡眠時に多く分泌されます。無呼吸や睡眠の質の低下が続くと、このホルモン分泌が阻害され、身長や体重の発育に影響を及ぼす可能性があります。

お子さまのいびきが気になる方へ

いびきは一時的なものと考えがちですが、原因によっては治療が必要なケースもあります。特に以下のような場合は、医療機関での相談が望ましいでしょう。

  • いびきが毎晩続いている
  • 睡眠中に呼吸が止まるように見える(睡眠時無呼吸の疑い)
  • 日中の眠気や集中力低下がある

原因として考えられるもの

  • 鼻づまりやアレルギー性鼻炎などの鼻の疾患
  • 扁桃腺肥大やアデノイド肥大

それぞれの原因に応じて治療方針が異なり、鼻の問題であれば異物除去や内服治療、必要に応じて外科的処置を検討します。
また、扁桃腺やアデノイドが原因とされる場合には、摘出手術が選択されることもありますが、手術の適応には慎重な判断が必要です。

当院の対応について

当院では、まずは診察と評価を行い、必要に応じて適切な医療機関をご紹介しています。
なお、18歳未満の方への外科的治療(手術)は行っておりません。手術が必要な場合は、小児の手術対応が可能な専門医療機関へご相談ください。

よくみられる小児疾患

中耳炎

耳の痛みや発熱、耳だれが出ることもあります。抗菌薬を用いた治療を行い、必要に応じて経過観察や専門治療をご提案します。

副鼻腔炎(ちくのう症)

鼻水や鼻づまりが続き、咳や頭の重さを伴うことも。薬物療法やネブライザーなどの治療を行います。

アレルギー性鼻炎・花粉症

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが出ることがあります。年齢や症状に応じた薬や生活指導を行います。

扁桃肥大・アデノイド肥大

いびきや口呼吸、睡眠の質の低下がみられることがあります。重症例では、外科的処置の適応を判断する必要があります。

コレージュクリニックとは

当院は、いびきをはじめ、睡眠時無呼吸症候群や花粉症・アレルギー性鼻炎などの診療を専門とする耳鼻咽喉科クリニックです。 いびきは単なる音の問題にとどまらず、時に健康へ深刻な影響を及ぼすこともあります。当院では、原因や症状を丁寧に見極めたうえで、適切な診断と治療をご提案し、質の高い睡眠の回復をめざします。
一人ひとりに寄り添いながら、健やかな眠りと快適な毎日をサポートいたします。

レーザー治療は保険適用、自己負担は約3割

ほとんどの治療は健康保険が適用され、自己負担額はおよそ31,000円前後。保険証をお忘れなくご持参ください。

コレ―ジュクリニックとは

医師紹介

都筑 俊寛(つづく としひろ)

耳鼻咽喉科専門医。レーザー治療の臨床と研究に長年携わり、28,000件以上の治療実績をもつ。

  • 日本耳鼻咽喉科学会認定 専門医
  • 日本めまい平衡医学会 参与
  • 日本臨床医療レーザー協会 会員
  • 帝京大学医学部 元准教授

いびきは単なる音の問題ではありません。 睡眠の質を下げ、生活の質を大きく損なうこともあります。 専門医として、安心できる診断と治療を通じて、より良い毎日を取り戻すお手伝いができればと願っています。

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