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いびきが仕事に与える影響とは?日中の眠気・集中力低下を改善する方法

2025.12.31

「会議中にどうしても眠くなってしまう・・・」

そんな経験はありませんか?

実は、いびきによる睡眠の質の低下が、仕事のパフォーマンスに深刻な影響を及ぼしているかもしれません。単なる疲労だと思っていた日中の眠気や集中力の低下は、夜間のいびきが引き起こす睡眠障害のサインである可能性があります。

この記事では耳鼻咽喉科専門医として、いびき治療に29,000件以上の実績を持つ立場から、科学的根拠に基づいた改善策を詳しく解説します。

目次

1.いびきが引き起こす日中の眠気のメカニズム
2.仕事のパフォーマンスに与える深刻な影響
3.いびきの原因を理解する
4.効果的な改善方法
5.よくある質問
6.まとめ

いびきが引き起こす日中の眠気のメカニズム

いびきは単なる騒音の問題ではありません。

睡眠中に上気道が部分的に閉塞し、空気の流れが妨げられることで発生する音です。喉や鼻の後部の組織が振動することで生じ、トランペットなどの管楽器の音が出るメカニズムとほぼ同じ原理になります。

特に問題となるのは、**睡眠時無呼吸症候群(SAS)**との関連性です。睡眠中に呼吸が繰り返し停止し、血液中の酸素濃度が低下します。この状態が一晩中続くことで、深い睡眠が得られなくなり、日中の強い眠気が出現するのです。

睡眠の質が低下する理由

睡眠時無呼吸症候群では、呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため、脳が覚醒して再び呼吸を始めます。しかし、眠り出すとまた止まってしまうという悪循環が生じます。これを一晩中繰り返すため、深い睡眠がまったくとれなくなるのです。

睡眠時無呼吸症候群は一般にAHI(無呼吸・低呼吸指数)≥5で診断され、5~15(軽症)、15~30(中等症)、≥30(重症)に分類されます。

睡眠の分断化により、本来であれば深い睡眠段階に入るべき時間帯に、浅い睡眠や覚醒を繰り返すことになります。その結果、睡眠時間は確保していても、実質的な休息が得られていない状態となるのです。

無呼吸により深い眠りが得られない

深い睡眠が妨げられると、成長ホルモンの分泌低下、免疫力の低下、感情の不安定化、体の疲労回復の遅れといった問題が生じます。

眠りが浅くなると翌日の体力や集中力が落ちるだけでなく、体内のホルモンバランスが乱れ、食欲のコントロールが難しくなることも報告されています。

仕事のパフォーマンスに与える深刻な影響

日中の過度な眠気は、仕事の生産性に深刻な影響を与えます。

睡眠時無呼吸症候群に伴う日中の過度な眠気では、プレゼンティーイズム(出勤していても生産性が低下している状態)や作業能率の低下が統計学的に有意に大きいことが報告されています。

具体的な影響

仕事中の眠気、細かい作業の困難、全体的な生産性の低下といった問題が確認されています。中には上司や同僚からの指摘を受けるケースもあることが明らかになっています。

会議中や作業中の強い眠気は最も一般的な症状です。特に単調な作業や静かな環境での眠気が顕著な場合は注意が必要です。また、判断力や記憶力の低下により、ミスが増えたり、重要な情報を忘れやすくなったりすることもあります。

交通事故リスクの上昇

睡眠時無呼吸症候群の場合、睡眠時無呼吸症候群でない人に比べ交通事故のリスクが約2.4倍であることが示されています。

これは、単に個人の健康問題にとどまらず、社会的な安全性にも関わる重要な課題であることを示しています。職業運転手への検査が推奨されているのも、このような背景があるためです。

職場で気をつけたい危険信号

以下のような症状が複数見られる場合は、医療機関での相談を検討する必要があります:

  • 会議中や作業中の強い眠気
  • 判断力や記憶力の低下
  • 午後の時間帯における極度の疲労感
  • 朝起きた時の頭痛
  • 口の渇き

これらの症状は睡眠時無呼吸症候群の典型的な症状であり、未治療の場合、心血管疾患のリスクを高める可能性があるため、早期の診断と治療が推奨されています。

いびきの原因を理解する

いびきの主な原因は、空気の通り道である「上気道」が何らかの原因で狭くなることにあります。

狭いところを空気が通ろうとすると空気抵抗が大きくなり、呼吸をしたときに粘膜が振動して音が生じます。この振動音が、「いびき」です。

いびきを引き起こす主な要因

肥満

体重が増えると、首周りの脂肪が増え、気道を圧迫しやすくなります。首回りのサイズが男性で43cm以上、女性で41cm以上の場合、睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まるとされています。

加齢

加齢とともに喉の筋肉の張りが失われ、気道を開いた状態に保つ力が弱くなります。これにより、睡眠中の気道閉塞が起こりやすくなり、いびきや無呼吸の頻度が増加する傾向があります。

鼻づまり

アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症などの鼻疾患は、慢性的な鼻づまりの原因となり、結果的にいびきを悪化させる要因となります。鼻づまりがあると、睡眠中に自然と口呼吸になってしまい、舌が後方に落ち込みやすくなります。

アルコールや睡眠薬:アルコールは中枢神経系を抑制し、喉の筋肉をさらにリラックスさせる作用があります。アルコール摂取後は無呼吸・低呼吸指数(AHI)が有意に増加し、血中酸素飽和度が低下することが示されています。

顎の構造

日本人は顎が小さい人が多く、肥満や飲酒や睡眠薬によっていびきが出現しやすくなります。下顎が小さい場合や後退している場合、気道が狭くなりやすい傾向があります。

いびきの種類と特徴

いびきには、軽度のいびきから重度のいびきまでさまざまな種類があります。

単純性いびき

一般的ないびきで、気道が部分的に狭くなることで発生します。朝起きたときもすっきり目覚めていれば心配ありません。ただし、毎日習慣的にいびきをかいている場合は、将来的に病気につながる可能性があるため注意が必要です。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)

睡眠中に気道が完全に閉塞し、一時的に呼吸が停止することで発生します。無呼吸エピソードの後に大きないびきが生じることが多いです。

効果的な改善方法

いびきと日中の眠気を改善するためには、原因に応じた適切な対処が肝要です。

生活習慣の改善

体重管理

肥満はいびきの主要な原因の一つです。適切な体重管理により、首周りの脂肪を減らし、気道の狭窄を改善できます。

寝姿勢の工夫

仰向けで寝ると舌が喉の方へと落ち込み、気道を塞ぎます。横向きで寝ることで、気道の閉塞を軽減できる場合があります。

アルコールの制限

就寝前のアルコール摂取は、喉の筋肉をさらにリラックスさせ、いびきを悪化させます。特に寝る3~4時間前からのアルコール摂取は控えることが望ましいです。

禁煙

喫煙は気道の炎症を引き起こし、いびきを悪化させる要因となります。

医療機関での治療

生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合、医療機関での専門的な治療が必要になります。

CPAP療法

高いAHIスコアを持つ方には、CPAP(持続陽圧呼吸療法)治療が推奨されることがあります。睡眠中に鼻マスクを装着し、気道に空気を送り込むことで、気道の閉塞を防ぎます。

口腔内装置

中程度のAHIスコアの場合、口腔内装置の作製が適応となることがあります。この装置は下顎を適切な位置に保持し、気道を確保することで無呼吸のリスクを軽減します。

レーザー治療という選択肢

当クリニックでは、いびきレーザー治療を提供しています。

これまでに29,000件以上の実績を持ち、多くの患者様のいびき改善に貢献してきました。レーザー治療は、軟口蓋や口蓋垂の組織を引き締めることで、気道の狭窄を改善する方法です。

外来で施術可能で、比較的短時間で終了します。ただし、すべての方に適応があるわけではありませんので、まずは診察を受けていただき、適切な治療法を一緒に検討することが重要です。

よくある質問

Q1:いびきは必ず治療が必要ですか?

朝起きたときにすっきり目覚め、日中の眠気もない場合は、すぐに治療が必要というわけではありません。ただし、毎日習慣的にいびきをかいている場合や、日中の眠気、集中力の低下などの症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、医療機関での相談をおすすめします。

Q2:いびきと睡眠時無呼吸症候群の違いは何ですか?

いびきは気道が狭くなることで発生する音ですが、睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に呼吸が繰り返し停止する疾患です。いびきは睡眠時無呼吸症候群の主要な症状の一つですが、すべてのいびきが睡眠時無呼吸症候群というわけではありません。呼吸が止まる、日中の強い眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高くなります。

Q3:レーザー治療はすべての人に効果がありますか?

レーザー治療は、軟口蓋や口蓋垂の肥大が原因のいびきに対して効果が期待できます。しかし、重度の睡眠時無呼吸症候群や、鼻づまりが主な原因の場合は、他の治療法が適している場合があります。まずは診察を受けていただき、原因を特定した上で、最適な治療法を選択することが重要です。

Q4:生活習慣の改善だけでいびきは治りますか?

軽度のいびきの場合、体重管理、寝姿勢の工夫、アルコールの制限などの生活習慣の改善だけで症状が改善することもあります。しかし、睡眠時無呼吸症候群を伴う場合や、解剖学的な要因(扁桃肥大、顎の後退など)がある場合は、医療機関での治療が必要になることが多いです。

Q5:いびきの検査はどのように行われますか?

まずは問診と視診で、いびきの状態や原因を評価します。必要に応じて、鼻咽腔ファイバースコープによる検査や、睡眠中の血中酸素濃度を測定する検査を行います。睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)などのより詳しい検査が必要になることもあります。

まとめ

いびきが仕事に与える影響は、単なる睡眠不足以上に深刻です。

日中の眠気や集中力低下は、睡眠時無呼吸症候群による睡眠の質の低下が原因である可能性があります。仕事のパフォーマンス低下、交通事故のリスク増大、生活習慣病のリスク上昇など、放置すると様々な問題につながります。

改善のためには、まず原因を特定することが重要です。生活習慣の改善で効果が得られる場合もあれば、CPAP療法、口腔内装置、レーザー治療などの医療的介入が必要な場合もあります。

いびきや日中の眠気でお悩みの方は、早めに専門医にご相談ください。適切な診断と治療により、睡眠の質を改善し、仕事のパフォーマンスを取り戻すことができます。

コレージュクリニックとは

当院は、いびきをはじめ、睡眠時無呼吸症候群や花粉症・アレルギー性鼻炎などの診療を専門とする耳鼻咽喉科クリニックです。 いびきは単なる音の問題にとどまらず、時に健康へ深刻な影響を及ぼすこともあります。当院では、原因や症状を丁寧に見極めたうえで、適切な診断と治療をご提案し、質の高い睡眠の回復をめざします。
一人ひとりに寄り添いながら、健やかな眠りと快適な毎日をサポートいたします。

レーザー治療は保険適用、自己負担は約3割

ほとんどの治療は健康保険が適用され、自己負担額はおよそ31,000円前後。保険証をお忘れなくご持参ください。

コレ―ジュクリニックとは

医師紹介

都筑 俊寛(つづく としひろ)

耳鼻咽喉科専門医。レーザー治療の臨床と研究に長年携わり、28,000件以上の治療実績をもつ。

  • 日本耳鼻咽喉科学会認定 専門医
  • 日本めまい平衡医学会 参与
  • 日本臨床医療レーザー協会 会員
  • 帝京大学医学部 元准教授

いびきは単なる音の問題ではありません。 睡眠の質を下げ、生活の質を大きく損なうこともあります。 専門医として、安心できる診断と治療を通じて、より良い毎日を取り戻すお手伝いができればと願っています。

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