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鼻炎レーザー手術の痛みはどの程度?術中・術後の痛み対策を専門医が解説

2026.02.10

長年にわたり鼻炎治療に携わってきた経験から申し上げると、痛みへの不安が治療の一歩を踏み出す妨げになっているケースは少なくありません。

本記事では、鼻炎レーザー手術の痛みの実態と、痛みを最小限に抑えるための具体的な対策を詳しく解説します。麻酔の効果、術中の感覚、術後の経過、そして痛み止めの使い方まで、専門医の視点から包括的にお伝えしていきます。

目次
1.鼻炎レーザー手術の麻酔方法と痛みへの配慮
2.鼻炎レーザー手術中の痛みと感覚
3.鼻炎レーザー手術後の痛みの期間と変化
4.鼻炎レーザー手術の後の痛み止めの処方と使い方
5.鼻炎レーザー手術後の保湿ケアと痛み軽減
6.よくある質問
7.まとめ

鼻炎レーザー手術の麻酔方法と痛みへの配慮

鼻炎レーザー手術では「局所表面麻酔」を使用します。

痛み止めの薬を染み込ませたガーゼを鼻腔内に数枚入れるだけのシンプルな方法です。注射による麻酔ではないため、麻酔そのものの痛みはほとんどありません。

麻酔が粘膜に浸透するまでには約20~30分かかります。この待ち時間は待合室で過ごしていただくことになりますが、この間に麻酔がしっかりと効いてくるのです。

麻酔の効果が不十分な場合には、局所麻酔注射を追加することもあります。ただし、多くの患者さんでは表面麻酔のみで十分な効果が得られています。

麻酔の効き方には個人差がある

粘膜の状態や体質によって、麻酔の効き具合には若干の個人差があります。

鼻粘膜が非常に腫れている方や、過去に鼻の手術を受けたことがある方では、麻酔が効きにくい傾向です。そうした場合でも、麻酔の量や時間を調整することで、痛みを最小限に抑えることが可能です。

施術中に痛みを感じた場合は、遠慮なく申し出てください。追加の麻酔で対応できます。

鼻炎レーザー手術中の痛みと感覚

レーザー照射中の痛みは、ほとんどの患者さんで「ほぼ無い」と評価されています。

麻酔が効いているため、痛みというよりは「温かい感じ」「軽い圧迫感」といった程度の感覚です。レーザーで粘膜を焼灼する際には、こげるにおいがすることがあります。これは正常な反応であり、心配する必要はありません。口呼吸をしていただくことで、においを軽減できます。

手術時間は片側約5~10分

片方の鼻で約5~10分、両鼻で約10~20分程度の施術時間です。

当院では内視鏡(ファイバー)を用いて粘膜の状態をモニターに映し出しながら治療を行っています。これにより、痛みなどの負担が少なく、治療効果の高い施術が可能になります。奥の深い場所まで均一にレーザーを照射できるため、効果も高まるのです。

手術中の出血もほとんどありません。レーザーは粘膜表面を焼灼するため、血管を傷つけることが少ないからです。

術中にもし痛みを感じたら

もし施術中に痛みを感じた場合は、すぐにお申し付けください。

麻酔を追加することで、痛みを抑えることができます。患者さんの快適さを最優先に考えていますので、遠慮なくお伝えいただくことが肝要です。

鼻炎レーザー手術後の痛みの期間と変化

術後の痛みは軽度です。

手術を行った部分は軽いやけどのような状態になるため、2~3日はヒリヒリした感じが残ることがあります。ただし、強い痛みではなく、日常生活に大きな支障をきたすほどではありません。

鎮痛剤を服用される方は、約2~3人に1人の割合です。翌日以降も痛みが続くようなことはほとんどありません。

鼻炎レーザー手術後1週間の経過

術後約1週間は、一時的に鼻水や鼻づまりが悪化することがあります。

特に初めてレーザーを受ける方は、術後1~3日は鼻で息ができなくなることがあります。これは一時的に鼻の中が「やけど」状態になり、傷がむくむためです。この時期には点鼻薬の併用をお勧めしています。

1週間後くらいから、鼻の粘膜表面にできたかさぶたが少しずつはがれて出ていきます。最初の1週間はゼラチン状のかさぶたが付きますが、2週目からはかさぶたが薄くなり、鼻の通りは良くなってきます。

鼻炎レーザー手術術後1ヶ月で安定

術後約1週間で鼻水や鼻づまりは落ち着き始め、3~4週間後には良い状態になります。

4週目頃にはほぼ粘膜が再生し、新しい粘膜は抗原が侵入しにくく、腫れにくい状態に変化しています。この時点で、多くの患者さんが症状の改善を実感されます。

鼻炎レーザー手術の後の痛み止めの処方と使い方

術後の痛みを軽減するため、基本的には内服薬と点鼻薬をお勧めしています。

痛み止めは、術後の症状を軽減する目的で処方されます。処方された薬は、指示通りに服用してください。痛みが強い場合には、我慢せずに鎮痛剤を使用することが回復を早める鍵になります。

点鼻薬の役割

点鼻薬は、術後の鼻づまりを和らげるために使用します。

レーザーの刺激で一過性の鼻づまりや鼻水が出るときには、点鼻薬が効果的です。ただし、市販の血管収縮剤を含む点鼻薬の長期使用は避けるべきです。長期使用すると、薬物性鼻炎と呼ばれる薬が効きにくい高度の粘膜の腫れが起こる可能性があります。

処方された点鼻薬を、指示された期間だけ使用することが妥当です。

痛みが続く場合の対応

通常、術後の痛みは2~3日で治まりますが、まれに痛みが長引くことがあります。

痛みが4日以上続く場合や、痛みが徐々に強くなる場合には、感染や他の合併症の可能性も考えられます。そうした場合には、遠慮なくご連絡ください。早期に対応することで、問題を最小限に抑えることができます。

鼻炎レーザー手術後の保湿ケアと痛み軽減

術後の保湿ケアは、痛みを軽減し回復を早めるために非常に重要です。

鼻の粘膜は乾燥すると痛みを感じやすくなり、かさぶたの形成も遅れます。適切な保湿を行うことで、粘膜の回復が促進され、痛みも軽減されます。

保湿の具体的な方法

室内の湿度を約50%に保つことが推奨されます。

加湿器を使用したり、濡れタオルを室内に干したりすることで、湿度を適切に保つことができます。特に冬場は空気が乾燥しやすいため、意識的に加湿することが肝要です。

また、鼻腔内の保湿には、生理食塩水を使った鼻うがいも効果的です。ただし、術後1週間は強く鼻をかんだり、鼻うがいをしたりすることは避けてください。かさぶたが取れて出血する可能性があるためです。1週間以降であれば、優しく鼻うがいを行うことで、かさぶたの除去と保湿を同時に行えます。

日常生活での注意点

術後の回復を早めるためには、いくつかの注意点があります。

治療当日は入浴を避け、シャワーでお願いします。治療当日は飲酒・喫煙・激しい運動・刺激のある食事(熱いもの、辛いものなど)は血圧を上昇させ、鼻閉や鼻出血を起こす原因となるため控えてください。

治療後1週間は、激しい運動や長時間の入浴は避けてください。治療後2週間は、水泳やマリンスポーツ、サウナなど鼻を刺激する行為は避けてください。

強く鼻をかむと鼻血が混じることがありますので、強く鼻をかんだり、鼻を掻いたり、鼻を擦ったりしないようにしてください。

よくある質問

Q1: レーザー手術は本当に痛くないのですか?

局所表面麻酔が効いているため、術中の痛みはほとんどありません。温かい感じや軽い圧迫感を感じる程度です。術後は2~3日ヒリヒリすることがありますが、鎮痛剤でコントロール可能です。

Q2: 麻酔の注射は痛いですか?

基本的には表面麻酔(ガーゼを鼻に入れるだけ)で行いますので、注射の痛みはありません。麻酔の効果が不十分な場合のみ、局所麻酔注射を追加することがあります。

Q3: 術後の痛みはどのくらい続きますか?

通常、術後2~3日でヒリヒリした感じは治まります。痛みが4日以上続く場合や、徐々に強くなる場合には、ご連絡ください。

Q4: 痛み止めはどのくらいの期間飲む必要がありますか?

多くの方は2~3日で痛み止めが不要になります。痛みが強い場合には、処方された期間内で適宜服用してください。我慢する必要はありません。

Q5: 術後に鼻血が出ることはありますか?

術後2~3日は鼻水に血がにじむ程度の出血があることがあります。強く鼻をかんだり、鼻を擦ったりしなければ、大量の出血はほとんどありません。

まとめ〜鼻炎レーザー手術の痛みへお困りの方へ

鼻炎レーザー手術の痛みは、多くの方が想像するよりもはるかに軽度です。

局所表面麻酔により術中の痛みはほとんどなく、術後の痛みも2~3日で治まります。鎮痛剤や点鼻薬を適切に使用することで、痛みを最小限に抑えることができます。

術後の保湿ケアや日常生活での注意点を守ることで、回復を早め、痛みを軽減できます。当院では、内視鏡を用いた精密な治療と、丁寧な術後フォローアップにより、患者さんの痛みを最小限に抑える努力を続けています。

痛みへの不安は自然なことです。しかし、その不安が治療の妨げになるのはもったいないことです。長年の鼻づまりやくしゃみ、鼻水から解放され、快適な鼻呼吸を取り戻すことで、生活の質は大きく向上します。

鼻炎レーザー手術に関する疑問や不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

コレージュクリニックとは

当院は、いびきをはじめ、睡眠時無呼吸症候群や花粉症・アレルギー性鼻炎などの診療を専門とする耳鼻咽喉科クリニックです。 いびきは単なる音の問題にとどまらず、時に健康へ深刻な影響を及ぼすこともあります。当院では、原因や症状を丁寧に見極めたうえで、適切な診断と治療をご提案し、質の高い睡眠の回復をめざします。
一人ひとりに寄り添いながら、健やかな眠りと快適な毎日をサポートいたします。

レーザー治療は保険適用、自己負担は約3割

ほとんどの治療は健康保険が適用され、自己負担額はおよそ31,000円前後。保険証をお忘れなくご持参ください。

コレ―ジュクリニックとは

医師紹介

都筑 俊寛(つづく としひろ)

耳鼻咽喉科専門医。レーザー治療の臨床と研究に長年携わり、28,000件以上の治療実績をもつ。

  • 日本耳鼻咽喉科学会認定 専門医
  • 日本めまい平衡医学会 参与
  • 日本臨床医療レーザー協会 会員
  • 帝京大学医学部 元准教授

いびきは単なる音の問題ではありません。 睡眠の質を下げ、生活の質を大きく損なうこともあります。 専門医として、安心できる診断と治療を通じて、より良い毎日を取り戻すお手伝いができればと願っています。

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