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花粉症の舌下免疫療法とは?効果・期間・費用を耳鼻科専門医が解説【銀座】
2026.08.27
「毎年の花粉症をなんとか根本から改善したい」「薬を飲み続けるのはつらい」。そんな方に選択肢となるのが、花粉症の舌下免疫療法です。
舌下免疫療法は、花粉症の症状を一時的に抑えるのではなく、アレルギー体質そのものの改善を目指す治療法です。数年かけてじっくり取り組む必要がありますが、根本的な改善が期待できる点が、対症療法にはない大きな特徴です。
この記事では、花粉症の舌下免疫療法について、その仕組み・効果・開始時期・治療期間・費用・メリットとデメリット、レーザー治療との違いまで、耳鼻咽喉科専門医の立場から詳しく解説します。

花粉症の舌下免疫療法とは?
舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、アレルギーの原因物質であるアレルゲンをごく少量含む薬を舌の下に投与し、体を少しずつアレルゲンに慣らしていくことで、アレルギー反応を根本から和らげていく治療法です。アレルゲン免疫療法の一種で、花粉症の分野ではスギ花粉症の治療に用いられます。
花粉症の方は、本来無害なスギ花粉を「敵」と認識して過剰に攻撃するため、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状が起こります。舌下免疫療法では、スギ花粉のアレルゲンを毎日少しずつ体に取り込むことで、免疫細胞に「スギ花粉は敵ではない」と徐々に覚えさせていきます。これにより、アレルギー反応そのものを弱めていくのが、この治療の仕組みです。従来の薬による対症療法とは異なり、体質からの改善が期待できる点が最大の特徴です。
花粉症の舌下免疫療法で治療できるアレルギー
舌下免疫療法で治療できるのは、現在のところスギ花粉症とダニ(ハウスダスト)アレルギーの2つです。花粉症の場合、対応しているのはスギ花粉症で、ヒノキやブタクサ、イネ科などの他の花粉によるアレルギーには対応していません。
そのため、舌下免疫療法を始める前には、まず血液検査などでアレルギーの原因を特定し、スギ花粉症であるかどうか、治療の適応があるかを確認する必要があります。スギ花粉とダニの両方にアレルギーがある方は、時期をずらして両方の治療を行うことも可能です。ご自身のアレルギーの原因が舌下免疫療法の対象かどうかは、検査で確認することが第一歩になります。
花粉症の舌下免疫療法の効果
花粉症の舌下免疫療法の効果は、アレルギー症状の軽減と、症状を抑えるための薬の減量です。治療を続けることで、花粉シーズン中のくしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの症状が和らぎ、これまで使っていた飲み薬や点鼻薬の量を減らせる方もいます。薬による眠気に悩んでいた方にとっても、うれしい変化が期待できます。
効果の現れ方には個人差があり、数ヶ月で効果を感じる方もいれば、1〜2年かけて実感する方もいます。舌下免疫療法は、すべての方の花粉症が完全になくなるわけではなく、症状の軽減や薬の減量が期待できる治療とお考えください。それでも、体質そのものの改善を目指せる点は、対症療法にはない大きな価値があります。治療終了後も長期間にわたって効果が持続するといわれています。
花粉症の舌下免疫療法の開始時期
花粉症(スギ花粉症)の舌下免疫療法には、開始できる時期に制限があります。スギ花粉の舌下免疫療法は、スギ花粉が飛散している時期(おおむね1月〜5月)には開始できません。
これは、花粉が飛散している時期に治療を開始すると、体内のアレルギー反応が高まっている状態のため、副作用のリスクが上がるためです。そのため、スギ花粉症の舌下免疫療法は、花粉の飛散が終わった6月頃から、翌シーズンの花粉が飛び始める前の年内までに開始する必要があります。特に、12月までに治療を開始すると、翌シーズンの花粉飛散に治療効果が間に合う可能性が高くなります。花粉症の舌下免疫療法を検討している方は、春の花粉シーズンが終わったタイミングで相談を始めるのがよいでしょう。
花粉症の舌下免疫療法の治療期間
「花粉症の舌下免疫療法について患者さんにお伝えするとき、ぜひ理解していただきたいのが治療期間の長さです。この治療は、数ヶ月から1〜2年で効果を感じる方が多いものの、効果を定着させるためには少なくとも3年以上、目安として3〜5年の継続が推奨されています。
途中で治療を中断してしまうと、せっかく改善した状態が元に戻ってしまう恐れがあります。毎日1回の服用を数年間続ける必要があるため、根気強く取り組む姿勢が大切です。裏を返せば、しっかり続けることで、花粉症の症状を長期的に抑え、薬に頼らない生活を目指せる治療でもあります。長く花粉症に悩まされている方には、取り組む価値のある治療だと考えています。まずはご自身が適応かどうか、検査から始めてみましょう。」
都筑俊寛 銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科 院長 / 耳鼻咽喉科専門医 医師プロフィールはこちら
花粉症の舌下免疫療法の治療期間は、3〜5年が目安です。効果自体は数ヶ月から1〜2年で現れるケースが多いですが、その効果を定着させ長く維持するためには、少なくとも3年以上の継続が推奨されています。
治療は、初回のみ医療機関で行い、2回目以降は自宅で1日1回、舌の下に薬を置いて服用します。少量から始めて徐々に増量し、その後は決まった量を毎日継続します。治療期間中に中断すると効果が元に戻る恐れがあるため、長期的に続ける覚悟が必要です。なお、効果は永続的ではなく、治療終了から年数が経つと症状が再発する可能性がありますが、その場合は再度治療を行うことで改善が見込めます。
花粉症の舌下免疫療法の費用
花粉症の舌下免疫療法は、保険適用で受けられる治療です。費用の目安は、初回はスギ花粉症を確認するための検査費用や薬代を含めて5,000〜8,000円程度、2回目以降は再診料や薬代を含めて1ヶ月あたり2,000〜3,000円程度です。
保険診療のため費用は比較的抑えられますが、3〜5年という長期間続けるため、トータルでは一定の費用がかかります。ただし、これまで花粉症の薬に毎シーズン費やしていた費用や、症状によるつらさ・生活への影響を考えると、根本的な改善を目指せる治療として検討する価値があります。費用は処置の内容や通院間隔によって変わるため、正確な費用は診察時に確認することをお勧めします。
花粉症の舌下免疫療法のメリットとデメリット
花粉症の舌下免疫療法には、メリットとデメリットの両面があります。両方を理解したうえで治療を検討することが大切です。
メリットは、花粉症の原因そのものへの反応を和らげ、体質からの改善が期待できる点です。注射で行う皮下免疫療法に比べて重い全身反応が起こりにくく、針を使わないため痛みもありません。初回以外は自宅で服用できるため、忙しい方でも続けやすい治療です。効果が出れば薬の量を減らせることもあります。
デメリットは、効果が現れるまでに時間がかかり、3〜5年という長期間の継続が必要な点です。毎日欠かさず服用する手間があり、すべての方に効果があるわけではなく効果には個人差があります。また、口の中のかゆみや違和感などの副作用が生じることがあります。スギ花粉症とダニアレルギーにしか対応していない点もデメリットといえます。
花粉症の舌下免疫療法とレーザー治療の違い
花粉症の治療には、舌下免疫療法のほかにレーザー治療という選択肢もあります。この2つは仕組みも特徴も異なるため、違いを理解して選ぶことが大切です。
舌下免疫療法は、アレルギー体質そのものの改善を目指す治療で、根本的な改善が期待できますが、3〜5年の継続が必要です。一方、レーザー治療は、鼻の粘膜を焼き縮めて鼻づまりなどの症状を抑える対症療法で、体質を変えるものではありませんが、1回の治療で半年から1年程度の効果が期待でき、短期間で症状を和らげたい方に向いています。
どちらが適しているかは、根本改善を目指したいのか、シーズンの症状を手軽に抑えたいのか、どのくらいの期間治療に取り組めるかによって異なります。両方の特徴をふまえて、自分に合った治療を選ぶことが大切です。
銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科の花粉症治療について
銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科は、東京都中央区銀座7丁目に位置する耳鼻咽喉科クリニックです。院長の都筑俊寛医師は、レーザー治療の実績が豊富な耳鼻咽喉科専門医です。花粉症・アレルギー性鼻炎に対して、体質改善を目指す舌下免疫療法と、症状を抑える鼻レーザー治療の両方に対応しており、患者さんの希望や症状に合わせて最適な治療をご提案しています。
舌下免疫療法は保険適用で受けられます。花粉症・アレルギー性鼻炎のレーザー治療も保険診療が適用され、費用は全国一律の診療報酬に基づいており、レーザー治療費は3割負担でおよそ10,000円、初診・検査費用は約4,000〜12,000円、再診費用は約1,000〜2,000円程度が目安です(症状により検査内容が異なるため費用には幅があります。薬の処方がある場合は別途費用がかかります。お支払いは現金のみとなります)。健康保険証をご持参いただければ保険診療としての費用で治療が可能です。治療の適応は医師が初診時に判断いたします。
「花粉症の舌下免疫療法を受けたい」「根本的に花粉症を改善したい」という銀座・東京エリアの方は、ぜひ一度ご相談ください。
花粉症の舌下免疫療法に関するよくあるご質問(FAQ)
Q1. 花粉症の舌下免疫療法とはどんな治療ですか?
花粉症の舌下免疫療法は、スギ花粉のアレルゲンをごく少量含む薬を舌の下に毎日投与し、体を少しずつアレルゲンに慣らすことで、アレルギー反応を根本から和らげていく治療です。従来の薬が症状を一時的に抑える対症療法であるのに対し、舌下免疫療法はアレルギー体質そのものの改善を目指す点が大きな違いです。針を使わず、初回以外は自宅で服用できます。
Q2. 花粉症の舌下免疫療法はどのくらいの期間続ける必要がありますか?
花粉症の舌下免疫療法の治療期間は3〜5年が目安です。効果自体は数ヶ月から1〜2年で現れる方が多いですが、効果を定着させ長く維持するためには少なくとも3年以上の継続が推奨されています。治療を途中で中断すると効果が元に戻る恐れがあるため、毎日1回の服用を数年間続ける根気が必要です。長期間の継続が前提の治療とご理解ください。
Q3. 花粉症の舌下免疫療法の費用はどのくらいですか?
花粉症の舌下免疫療法は保険適用で受けられます。費用の目安は、初回は検査費用や薬代を含めて5,000〜8,000円程度、2回目以降は再診料や薬代を含めて1ヶ月あたり2,000〜3,000円程度です。保険診療のため費用は抑えられますが、3〜5年の長期間続けるためトータルでは一定の費用がかかります。費用は処置の内容や通院間隔によって変わるため、正確な費用は診察時に確認することをお勧めします。
Q4. 花粉症の舌下免疫療法はいつから始められますか?
スギ花粉症の舌下免疫療法は、スギ花粉が飛散している時期(おおむね1月〜5月)には開始できません。花粉飛散期に開始すると副作用のリスクが上がるためです。そのため、花粉の飛散が終わった6月頃から翌シーズンの花粉が飛び始める前の年内までに開始する必要があります。特に12月までに開始すると、翌シーズンの花粉飛散に治療効果が間に合う可能性が高くなります。
Q5. 花粉症の舌下免疫療法とレーザー治療はどちらがよいですか?
どちらが適しているかは、目的や取り組める期間によって異なります。舌下免疫療法は体質そのものの改善を目指す治療で根本的な改善が期待できますが、3〜5年の継続が必要です。レーザー治療は鼻の粘膜を焼き縮めて症状を抑える対症療法で、1回の治療で半年から1年程度の効果が期待でき、短期間で症状を和らげたい方に向いています。根本改善を目指すか、手軽に症状を抑えたいかで選ぶとよいでしょう。
まとめ|花粉症の舌下免疫療法は根本改善を目指せる治療
花粉症の舌下免疫療法は、スギ花粉のアレルゲンを毎日少しずつ舌の下に投与し、アレルギー体質そのものの改善を目指す治療です。従来の薬による対症療法と異なり、根本的な改善が期待できる点が最大の特徴です。効果は症状の軽減や薬の減量として現れ、治療終了後も長期間持続するといわれています。
治療期間は3〜5年が目安で、毎日の服用を続ける根気が必要です。スギ花粉症の場合は花粉が飛んでいない6月頃から年内に開始します。費用は保険適用で1ヶ月あたり2,000〜3,000円程度です。レーザー治療とは仕組みが異なるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。
銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科では、体質改善を目指す舌下免疫療法と、症状を抑える鼻レーザー治療の両方に対応し、患者さんに合わせた花粉症治療をご提案しています。舌下免疫療法・レーザー治療ともに保険適用で受けていただけます。
花粉症を根本から改善したい銀座・東京エリアの方は、ぜひ一度ご相談ください。
※本記事は情報提供を目的としており、個別の診断・治療を保証するものではありません。治療の適応や効果は医師が診察のうえ判断します。
コレージュクリニックとは

当院は、いびきをはじめ、睡眠時無呼吸症候群や花粉症・アレルギー性鼻炎などの診療を専門とする耳鼻咽喉科クリニックです。
いびきは単なる音の問題にとどまらず、時に健康へ深刻な影響を及ぼすこともあります。当院では、原因や症状を丁寧に見極めたうえで、適切な診断と治療をご提案し、質の高い睡眠の回復をめざします。
一人ひとりに寄り添いながら、健やかな眠りと快適な毎日をサポートいたします。
レーザー治療は保険適用、自己負担は約3割
ほとんどの治療は健康保険が適用され、自己負担額はおよそ31,000円前後。保険証をお忘れなくご持参ください。
医師紹介
都筑 俊寛(つづく としひろ)

耳鼻咽喉科専門医。レーザー治療の臨床と研究に長年携わり、28,000件以上の治療実績をもつ。
- 日本耳鼻咽喉科学会認定 専門医
- 日本めまい平衡医学会 参与
- 日本臨床医療レーザー協会 会員
- 帝京大学医学部 元准教授
いびきは単なる音の問題ではありません。 睡眠の質を下げ、生活の質を大きく損なうこともあります。 専門医として、安心できる診断と治療を通じて、より良い毎日を取り戻すお手伝いができればと願っています。