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副鼻腔炎で歯が痛い原因とは?虫歯との見分け方・対処法を耳鼻科専門医が解説【銀座】

2026.09.25

「歯が痛いのに歯医者では異常なしと言われた」「上の奥歯が複数本、重だるく痛む」。そのような歯の痛みは、実は副鼻腔炎(蓄膿症)が原因かもしれません。

副鼻腔炎の中でも上顎洞という部分の炎症は、上の奥歯の痛みを引き起こすことがあります。慢性副鼻腔炎の患者さんの多くが歯の痛みを訴えるという報告もあり、決して珍しいことではありません。虫歯との見分け方を知り、適切な受診先を選ぶことが大切です。

この記事では、副鼻腔炎で歯が痛い原因、虫歯との見分け方、歯性上顎洞炎、対処法と受診先まで、耳鼻咽喉科専門医の立場から解説します。

副鼻腔炎で歯が痛いのはなぜ?上顎洞と奥歯の関係

副鼻腔炎で歯が痛くなるのには、解剖学的な理由があります。副鼻腔は、目の下や鼻の周囲、額の奥などにある空洞で、上顎洞・前頭洞・篩骨洞・蝶形骨洞という4つの部位に分かれています。このうち「上顎洞」は、上の奥歯のちょうど真上に位置しています。

上の奥歯の根(歯根)は、この上顎洞に入り込んでいることが多く、歯の根と上顎洞は非常に近い距離にあります。そのため、副鼻腔炎で上顎洞に炎症が起こると、炎症や膿によって歯の根の先や歯の神経が圧迫・刺激され、その炎症が歯の神経に伝わって、虫歯ではないのに歯が痛いと感じられるのです。慢性副鼻腔炎の患者さんの約70%が歯の痛みを訴えるという報告もあり、副鼻腔炎で歯が痛くなることは決して珍しくありません。

副鼻腔炎で歯が痛いときの痛みの特徴

副鼻腔炎が原因の歯の痛みには、いくつかの特徴があります。これらに当てはまる場合、歯そのものではなく副鼻腔炎が原因の可能性があります。

上の奥歯を中心に、複数の歯が重だるく痛むのが特徴です。虫歯のように一本の歯を特定できることは少なく、奥歯全体に痛みが及ぶことが多くあります。お辞儀をしたり下を向いたり、走ったり、横になったりすると、副鼻腔内の膿が動いて圧力が変わり、歯や頬に「ズーン」と響くような鈍痛が強くなることがあります。また、冷たいものや甘いものでしみるという虫歯特有の症状は、副鼻腔炎の歯痛では通常みられません。そして、鼻づまりやドロっとした黄色い鼻水、頬や目の下の痛み・圧迫感といった副鼻腔炎の症状を伴うことが多いのも特徴です。これらの症状が歯の痛みと同時にある場合、副鼻腔炎が原因の可能性が高くなります。

副鼻腔炎の歯痛と虫歯の見分け方

「歯が痛いという症状で、実は副鼻腔炎が原因だったという方は少なくありません。患者さんに見分け方の目安をお伝えすると、まず虫歯は冷たいものや甘いものでしみたり、噛んだときに特定の一本が鋭く痛んだりするのが典型的です。一方、副鼻腔炎による歯痛は、上の奥歯を中心に複数の歯が重だるく痛み、下を向くと悪化し、鼻づまりや黄色い鼻水を伴うことが多いのが特徴です。

ただ、実際にはご自身だけで見分けるのは難しく、虫歯と副鼻腔炎が同時に起きていることもあります。歯科医院でレントゲンを撮っても歯に異常がないと言われた場合は、副鼻腔炎が原因である可能性が高くなります。逆に、虫歯が原因で副鼻腔炎を起こす『歯性上顎洞炎』というケースもあり、この場合は歯科と耳鼻科の両方の治療が必要です。歯の痛みが続くときは、歯科と耳鼻咽喉科の両面から原因を確かめることが大切です。」

都筑俊寛 銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科 院長 / 耳鼻咽喉科専門医 医師プロフィールはこちら

副鼻腔炎の歯痛と虫歯を見分ける目安を整理します。虫歯の痛みは、冷たいもの・温かいもの・甘いものでしみる、固いものを噛むと特定の一本が鋭く痛む、痛い歯を自分で特定しやすい、といった特徴があります。一方、副鼻腔炎による歯痛は、上の奥歯を中心に複数の歯が重だるく痛む、下を向くと痛みが強くなる、しみる感覚は通常ない、鼻づまりや黄色い鼻水・頬の痛みを伴う、歯を指先で叩くと響く違和感がある、といった特徴があります。

ただし、これらはあくまで目安であり、自分だけで完全に見分けるのは簡単ではありません。虫歯と副鼻腔炎が同時に起きているケースもあります。歯科医院でレントゲンを撮っても虫歯や歯周病の異常がないと言われた場合は、副鼻腔炎が原因である可能性が疑われます。正確な診断のためには、歯科と耳鼻咽喉科での検査が必要です。

虫歯が原因で副鼻腔炎になる「歯性上顎洞炎」とは

副鼻腔炎で歯が痛くなるだけでなく、逆に、虫歯や歯周病が原因で副鼻腔炎(上顎洞炎)が起こることもあります。これを「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」といいます。

歯性上顎洞炎は、虫歯や歯周病、歯の治療(根管治療・抜歯・インプラントなど)がきっかけで、上の奥歯の根の先にできた膿などから細菌が上顎洞に入り込み、炎症を起こした状態です。鼻が原因の副鼻腔炎が両側に出ることが多いのに対し、歯性上顎洞炎は原因となった歯と同じ側だけに炎症が起こるのが特徴です。片側だけの頬の痛み・片側だけの鼻づまりや膿のような鼻水・口の中の違和感などがみられます。

歯性上顎洞炎の場合は、副鼻腔炎の治療だけでなく、原因となっている歯の治療もセットで行わないと根本から治りません。歯科と耳鼻科が連携して、原因歯の治療と副鼻腔炎の治療を行うことが大切です。

副鼻腔炎による歯の痛みはいつまで続く?

副鼻腔炎が原因の歯の痛みは、副鼻腔炎の症状が治るまで、あるいは歯や歯の周囲の炎症が治まるまで続くとされています。つまり、歯痛の原因である副鼻腔炎が改善すれば、歯の痛みも治まっていきます。

逆に言えば、副鼻腔炎を放置すると歯の痛みも続いてしまいます。早めに適切な治療を行わないと、複数の歯の周囲の神経に炎症が波及して、複数の歯が痛んだり、副鼻腔炎が慢性化してくり返し歯が痛くなったりする可能性があります。歯に痛みを感じるほど副鼻腔炎の炎症が進んでいる場合は、なるべく早めに耳鼻咽喉科を受診することで、炎症を抑え歯の痛みの軽減が期待できます。

副鼻腔炎で歯が痛いときの対処法と受診先

副鼻腔炎で歯が痛いとき、根本的な改善には副鼻腔炎そのものの治療が必要です。受診先について整理します。

まず、歯が痛いときは歯科を受診し、虫歯や歯周病がないかを確認することが一つの方法です。歯科でレントゲンを撮り、歯に異常がないと分かった場合は、副鼻腔炎が原因である可能性が高いため、耳鼻咽喉科を紹介されることもあります。すでに鼻づまりや黄色い鼻水など副鼻腔炎の症状がはっきりある場合は、耳鼻咽喉科を受診するとよいでしょう。歯性上顎洞炎が疑われる場合は、歯科と耳鼻科の連携が必要です。

耳鼻咽喉科では、内視鏡やレントゲン・CTで上顎洞の炎症を確認し、副鼻腔炎の治療を行います。急性であれば抗菌薬、慢性であればマクロライド少量長期療法やネブライザー療法などで炎症を抑えます。一時的な痛みの緩和には市販の鎮痛薬を使うこともできますが、根本的な解決には副鼻腔炎の治療が必要です。副鼻腔炎の原因にアレルギー性鼻炎が関係している場合は、保険適用の鼻レーザー治療が選択肢になることもあります。

蓄膿症(副鼻腔炎)の症状について詳しくはこちら

銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科の副鼻腔炎診療について

銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科は、東京都中央区銀座7丁目に位置する耳鼻咽喉科クリニックです。院長の都筑俊寛医師は、レーザー治療の実績が豊富な耳鼻咽喉科専門医です。「歯が痛いが歯科では異常なしと言われた」「上の奥歯の痛みと鼻づまりが同時にある」という方に対し、内視鏡などで上顎洞の状態を評価し、原因に応じた治療をご提案しています。

副鼻腔炎の原因にアレルギー性鼻炎が関係している場合は、保険適用の鼻レーザー治療を行っています。花粉症・アレルギー性鼻炎のレーザー治療費は3割負担でおよそ10,000円、初診・検査費用は約4,000〜12,000円、再診費用は約1,000〜2,000円程度が目安です(症状により検査内容が異なるため費用には幅があります。薬の処方がある場合は別途費用がかかります。お支払いは現金のみとなります)。治療の適応は医師が初診時に判断いたします。

「副鼻腔炎による歯の痛みを相談したい」という銀座・東京エリアの方は、ぜひ一度ご相談ください。

鼻レーザー治療(花粉症・アレルギー性鼻炎)の詳細はこちら

副鼻腔炎で歯が痛いことに関するよくあるご質問(FAQ)

Q1. 副鼻腔炎で歯が痛くなることはありますか?

はい、あります。副鼻腔の一つである上顎洞は上の奥歯の真上にあり、奥歯の根が上顎洞に入り込んでいることが多いため、副鼻腔炎で上顎洞に炎症が起こると、その炎症が歯の根や神経に伝わって、虫歯ではないのに歯が痛くなることがあります。慢性副鼻腔炎の患者さんの約70%が歯の痛みを訴えるという報告もあり、副鼻腔炎で歯が痛くなることは珍しくありません。

Q2. 副鼻腔炎の歯痛と虫歯はどう見分けますか?

虫歯は冷たいものや甘いものでしみる、噛むと特定の一本が鋭く痛む、痛い歯を特定しやすいのが特徴です。一方、副鼻腔炎による歯痛は、上の奥歯を中心に複数の歯が重だるく痛む、下を向くと悪化する、しみる感覚は通常ない、鼻づまりや黄色い鼻水を伴う、といった特徴があります。ただし自分だけで見分けるのは難しく、両方が同時に起きていることもあるため、歯科と耳鼻咽喉科での検査が確実です。

Q3. 歯科で異常なしと言われたのに歯が痛いのはなぜですか?

歯科でレントゲンを撮っても虫歯や歯周病の異常がないと言われたのに歯が痛い場合は、副鼻腔炎(上顎洞炎)が原因である可能性が疑われます。上顎洞の炎症が奥歯の神経に伝わって歯痛として感じられるためです。特に鼻づまりや黄色い鼻水など副鼻腔炎の症状を伴う場合は、耳鼻咽喉科を受診して上顎洞の状態を確認することをお勧めします。

Q4. 副鼻腔炎による歯の痛みはいつまで続きますか?

副鼻腔炎が原因の歯の痛みは、原因である副鼻腔炎の症状が治るまで続くとされています。副鼻腔炎が改善すれば歯の痛みも治まっていきます。逆に放置すると、複数の歯の神経に炎症が波及したり、副鼻腔炎が慢性化してくり返し歯が痛くなったりする可能性があります。歯の痛みを早く軽減するためにも、早めに耳鼻咽喉科を受診して副鼻腔炎の治療を受けることが大切です。

Q5. 副鼻腔炎で歯が痛いとき何科を受診すればよいですか?

まず歯科で虫歯や歯周病がないかを確認する方法があり、歯に異常がなければ耳鼻咽喉科を紹介されることもあります。鼻づまりや黄色い鼻水など副鼻腔炎の症状がはっきりある場合は、耳鼻咽喉科を受診するとよいでしょう。虫歯が原因で副鼻腔炎を起こす歯性上顎洞炎の場合は、歯科と耳鼻科の連携した治療が必要です。歯の痛みが続くときは、両面から原因を確かめることが大切です。

まとめ|副鼻腔炎で歯が痛いときは原因を見極めて治療を

副鼻腔炎で歯が痛くなるのは、上顎洞が上の奥歯の真上にあり、奥歯の根が上顎洞に入り込んでいるためです。上顎洞の炎症が歯の神経に伝わり、虫歯ではないのに上の奥歯を中心に複数の歯が重だるく痛みます。下を向くと悪化する、鼻づまりや黄色い鼻水を伴う、しみる感覚はないといった特徴があり、これらは虫歯との見分けの目安になります。

ただし自分だけで見分けるのは難しく、虫歯と副鼻腔炎が同時に起きていたり、虫歯が原因で副鼻腔炎になる歯性上顎洞炎の場合もあります。歯科で異常なしと言われたのに歯が痛い場合は、副鼻腔炎が原因の可能性があります。副鼻腔炎による歯痛は、原因の副鼻腔炎が治れば治まるため、早めに耳鼻咽喉科で治療を受けることが大切です。

銀座PHCクリニック耳鼻咽喉科では、上顎洞の状態を評価し、原因に応じた副鼻腔炎の治療をご提案しています。アレルギー性鼻炎が関係する場合は保険適用の鼻レーザー治療にも対応しています。

副鼻腔炎による歯の痛みにお悩みの銀座・東京エリアの方は、ぜひ一度ご相談ください。

※本記事は情報提供を目的としており、個別の診断・治療を保証するものではありません。歯痛の原因や治療の適応は医師・歯科医師が診察のうえ判断します。

 

コレージュクリニックとは

当院は、いびきをはじめ、睡眠時無呼吸症候群や花粉症・アレルギー性鼻炎などの診療を専門とする耳鼻咽喉科クリニックです。 いびきは単なる音の問題にとどまらず、時に健康へ深刻な影響を及ぼすこともあります。当院では、原因や症状を丁寧に見極めたうえで、適切な診断と治療をご提案し、質の高い睡眠の回復をめざします。
一人ひとりに寄り添いながら、健やかな眠りと快適な毎日をサポートいたします。

レーザー治療は保険適用、自己負担は約3割

ほとんどの治療は健康保険が適用され、自己負担額はおよそ31,000円前後。保険証をお忘れなくご持参ください。

コレ―ジュクリニックとは

医師紹介

都筑 俊寛(つづく としひろ)

耳鼻咽喉科専門医。レーザー治療の臨床と研究に長年携わり、28,000件以上の治療実績をもつ。

  • 日本耳鼻咽喉科学会認定 専門医
  • 日本めまい平衡医学会 参与
  • 日本臨床医療レーザー協会 会員
  • 帝京大学医学部 元准教授

いびきは単なる音の問題ではありません。 睡眠の質を下げ、生活の質を大きく損なうこともあります。 専門医として、安心できる診断と治療を通じて、より良い毎日を取り戻すお手伝いができればと願っています。

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